からだのこと
2021.07.11

自転車競技世界女王・梶原悠未 トップアスリートのライフスタイル(1)

アスリート・自転車競技世界女王
(読了時間 : 7分)

自転車競技の世界女王である梶原悠未さん。KOSMOSTでは2021年4月に、その母でありマネージャーである梶原有里さんのインタビュー記事を掲載してとてもご好評をいただきました。そこで今回は悠未さんもお招きして、改めておふたりにインタビューしました。世界トップアスリートの日々の生活など、なかなか知ることができないお話を3回連続でご紹介していきます。

 

腸内細菌検査の結果、バランスがとてもよいと驚かれました

KOSMOST(以下、K):有里さん、前回のインタビューありがとうございました。まわりの人たちからの反響はいかがでしたか?

梶原有里(以下、有里):いままでとは違う私たちの新しい面を知ってもらうことができたようで、いろいろな人から「頑張っているね!」とたくさん声をかけていただきました。

梶原悠未(以下、悠未):私も読みました。ちょっと照れくさいところもありましたが(笑)、多くの方に読んでいただいて親近感を持っていただけたように感じます。

K:今回も食事をはじめ、ふだんの生活などいろいろな話をお聞きしたいと思います。

ところで悠未さん、最近、腸内細菌検査を受けたそうですね。微生物とウェルネスをテーマにするKOSMOSTとしてはとても気になります。

悠未:はい。自転車競技の日本代表チームの栄養士さんからすすめられ、食事の工夫などアドバイスやヒントが得られると思って受けてみました。

K:結果はどうでしたか?アスリート梶原悠未さんとマネージャー梶原有里さん

悠未:それがとてもよかったのです。アスリートとしても一般的な人としても標準値を上回る結果が出ました。エクオール産生菌、酪酸産生菌、ビフィズス菌、乳酸菌などが多いそうです。腸内細菌の多様性も高く、腸内環境的に太りにくい体質であるという結果でした。

K:それはすばらしい。腸内環境が良好なことについて、なにか思い当たることはありますか?

悠未:腸内細菌については、漠然とですが以前から意識していて、食物繊維などを多く取るように気をつけてきました。腸内細菌に関連するサプリメントも飲んでいます。

また、母が前回のKOSMOSTのインタビューで「オリゴ糖が腸内細菌の餌になる」という話を聞いて、最近では砂糖をほとんどオリゴ糖に切り替えています(笑)。

 

毎日の食事が競技のパフォーマンスや体調にすぐに現れます

K:有里さんは変わらず研究熱心のようですね。最近、悠未さんの食事で新しく工夫していることなどありますか?

有里:そうですね。栄養士さんから「同じ食材でも他との組み合わせによって栄養の吸収が高まる」という話を聞いて意識するようになりました。ただ学んでみると、以前からあまり意識せずにしていた野菜などの組み合わせが効果的であることがわかったり、これまでの工夫が裏づけされたような感じもありますね。

K:いま、悠未さんからオリゴ糖の話が出ましたが、そのほか腸内細菌に関して意識していることはありますか?

有里:乳酸菌やビフィズス菌をとるためにヨーグルトを食べる回数を増やしました。悠未の食事には、基本的に毎食ヨーグルトを添えています。ヨーグルトにフルーツを添えるなど、食べ方も工夫しています。

また、これは腸内細菌とはあまり関連がないのですが、最近、小麦粉を使用していない食材を選ぶようにしています。私も悠未もうどんなど麺類が大好きなのですが、これまでどうも体質的にマッチしていないような感覚があったのです。うどんなどでも米粉でつくったものなどを選んでいます。

悠未:小麦粉をとらないようになって体質も変わってきましたね。また、最近、主食の白米に玄米を混ぜるようにしました。この効果は大きくて、自分の体質が大きく変わったという実感があります。

私は子どもの頃から偏頭痛があって、これまでも食事のバランスが崩れたりすると不調になったりしていました。玄米をとるようになってから、偏頭痛も少なくなりましたね。肌荒れも少なく、腸の調子もよくて腸内環境もさらに整ったように感じます。

K:玄米は食物繊維が豊富で腸内細菌にもよいのですよね。悠未さんの話を聞いていると、アスリートにとっていかに食事が大切か伝わってきます。

悠未:はい。食事の内容が、競技のパフォーマンスや日頃の体調にすぐに現れてくるのです。それだけに毎日の食事がとても重要になります。

激しい練習で体力を消耗すると不足しがちな栄養素もあります。そのような栄養も、サプリで補うのではなく、なるべく毎日の食事でとるようにしています。

筋肉に必要なタンパク質も、プロテインなどで補う方法もありますが、よく計算してみると毎日の食事で十分に補うことができるのです。牛・豚・鶏のお肉をバランスよく食べて良質なタンパク質をとっています。

梶原悠未選手の食事

 

買い物をしていて、悠未の食べたいお料理が思い浮かぶ

K:悠未さんも食事について深い知識がありそうですが、有里さんに「今日はこれが食べたい」とかリクエストすることはありますか?

悠未:ほとんど言いませんね。私たちは以心伝心というか、すごく通じあうところがあるのです。テーブルについて出てきた料理を見て、「あー、これ食べたかったの!」と驚くことがよくあります(笑)。

有里:私も、買い物に行って食材を選んでいると、悠未が食べたそうなものを感じることがよくありますね。たまにですが、リフレッシュを兼ねて一緒に買い物に行くこともあります。

食材・野菜たっぷり

梶原有里さんが一度の買い物で手に入れる食材の種類はこれほどに多い

 

K:そんなとき、悠未さんは思わず好きなスイーツを買ったりするのですか?

悠未:しないですね。SNSなどを見ていて「今度食べたいな」と思うスイーツはあるのですが、いざ目の前にあっても「やめておこう」という気持ちになります(笑)。いまは母がときおり作るおいしいパンケーキで満足しています。

有里:そのパンケーキも、悠未の体質を考えて、最近は小麦粉以外の粉で作るように工夫しています(笑)。

K:なるほど、そこまで気を配っているのですね。

梶原有里さんがつくる梶原悠未選手の甘い食事。ケーキなどはほとんど摂らないのだそうだ

 

次回は海外遠征や日頃の生活などについてお聞きしたいと思います。さらに興味深いお話になりそうで楽しみです。

(次回に続く)

 

 >関連コラム 自転車競技世界女王・梶原悠未 トップアスリートの食卓(1)
 >関連コラム 自転車競技世界女王・梶原悠未 トップアスリートの食卓(2) 
 
>関連コラム 自転車競技世界女王・梶原悠未 トップアスリートの食卓(3)

 


梶原 悠未(かじはら ゆうみ) Yumi Kajihara笑顔がステキな梶原悠未さん

1997年4月10日生まれ
埼玉県和光市出身
身長155㎝
筑波大学大学院 在籍

[プロフィール]
高校進学と同時に競泳から自転車競技に転向。以来、天性の才能を発揮する。筑波大学へ進学後はエリートカテゴリーに上がり、全日本選手権5連覇、3種目の日本新記録保持、アジア選手権大会4連覇、ワールドカップ日本人史上初の4大会優勝。2020年世界選手権大会では日本人史上初の金メダルを獲得し、世界女王に輝く。

梶原 有里(かじはらゆり) Yuri Kajihara

[プロフィール]
2児の母として子育てに取り組むとともに、長女、悠未さんのサポートを通じてスポーツ・マネジメントを学ぶ。独学でスポーツフードアドバイザーの資格を取得。現在は、悠未さんのマネージャーとして、練習のサポート、取材の対応、そして毎日の食事の管理に携わる。

梶原悠未さん、梶原有里さん

<一覧へ戻る

あわせて読みたい記事 More articles to explore

アスリート・自転車競技世界女王
からだのこと
2021.10.13
アスリート・自転車競技世界女王
からだのこと
2021.10.06
白い・陰虚・秋・杏仁豆腐
からだのこと
2021.10.04
秋・中医学・陰虚
からだのこと
2021.09.28
KOSMOST 編集部

KOSMOST 編集部

KOSMOST編集部。2020年10月22日に創刊。おいしいこと、からだのこと、うつくしきこと、微生物のこと、おなかのこと、せかいのことをめぐる情報をつうじて、みなさまがウェルネス豊かなライフスタイルをおくれますように! -------- Q. ウェルネスのために心がけていることは? → A.いろいろな方々との対話から、新しいアイディアをうみだすこと!

2021.10.19
藍が織りなす”発酵”いろいろ ~育まれる藍と街~ 神田藍日記10月
2021.10.15
微生物とよく暮らすKOSMOSTライブラリー010:『最終結論「発酵食品」の奇跡』
2021.10.13
自転車競技世界女王・梶原悠未 トップアスリートのライフスタイル(3)
2021.10.06
自転車競技世界女王・梶原悠未 トップアスリートのライフスタイル(2)
Member 一覧 >

シェアする

自転車競技世界女王・梶原悠未 トップアスリートのライフスタイル(1)

KOSMOSTの最新情報は
TwitterやFacebookやインスタをフォローしてチェック!

メールマガジン Mail Magazine

KOSMOSTの関連情報を
メールでお届けします

登録する