「コロナ」に気をつかって窮屈な日々が続くと、免疫力も弱りがち。ホリスティック・ウェルネス・アドバイザーである星宏美さんが、ふだんの暮らしで免疫力を高めるコツ、呼吸の大切さを語ってくれました。
見た目も大切。でも、内側の元気がもっと大切なのです。
私たちの日常に「コロナ」という存在が現れてから、人はみな免疫力を上げることについてすごく敏感になっているのではないでしょうか。
考えてみれば、とても当たり前のことだけれども、新しい病気と戦っていくためには元気であることがなによりも大切。見た目が元気であるだけではダメで、体の内面からの元気が必要です。病原菌は、見た目に騙されません。それに打ち勝つために必要となるのが免疫力なのです。
「免疫力を高める」 にはどうしたらいいのでしょう?
私は、免疫力を日常的に高めていくためには、体と心の両方、つまり「ホリスティック(全体的)に健康な状態」をつくることをおすすめしています。心身ともにストレスを感じない、心地よい状態をつくることが大切です。
けれども、現代人にとっては、このホリスティックな状態をつくるのは、実はとても大変なこと。そこでまずは、今の自分にとって一番欠けていることを補うように気配りしてみてはいかがでしょうか?
たとえば、仕事は充実してるけれど食事は不規則……という方は、食事の時間を見直してみればいいし、いつもセカセカしている感じがあれば、ゆっくりする時間を持つように心がけたらいい。
「それが難しいんだよ!」とあきらめちゃう人もたくさんいると思います。
でも、そのあきらめが免疫力を下げているということもまた事実なのです。
“ゆっくり時間”が深い呼吸をつくります
そして、このようにゆっくりする時間を大切にすることは、ふだんの呼吸を深くすることにもつながってきます。
呼吸って、私たちは意識することなく行っていますが、実はすごく免疫力と深い関りがあるのです。
●呼吸が浅いと、ストレスを感じやすい状態になる。思考が低下する。
●呼吸が深いと、体も心もリラックスして、いい状態になる。
ゆっくりした時間を持つことで、呼吸が深まり、空気がしっかりと体の中に入ってきて、リラックスした状態をつくり出すことができるのです。
お金では買えない、毎日の免疫力アップのコツ
私は、中医学や薬膳を学んでいますが、呼吸にかかわる「肺経」といわれる気の流れは、免疫力と深い関りを持っています。
また、ヨガでは、呼吸を意識して動いていくことで、肺の機能を高め、呼吸をコントロールして安定した自分をつくり出すことができるといわれています。
ご飯をゆっくり食べること、ぼーっとする時間をつくること、ちょっと目を閉じて気持ちを落ち着けるのでもいいですし、朝10分早く起きてみることでもいい。
自分なりに、気持ちがゆっくりとする時間をつくってみてください。
お金では買えない贅沢な時間を持つことを、免疫力を上げるステップのひとつとして取り入れることをおすすめします。