新入学や職場が変わったり、春は新しい情報をインプットするために目を酷使しがちな季節ですね。ホリスティック・ウェルネス・アドバイザーである星宏美さんの今回のお話は、そんな目の疲れをいやすための気配りについてです。中医学的にみると、春は目にかかわる気の流れが滞りがちなのだそうです。
目は、春の気の流れと関係が深い
中医学の五行色体表によると、「目」は春の流れと関係するとされています。
なにかと新しいことが始まる春は、目を使うことがいつもよりも多くなり、春に関係する「肝」「胆」といわれる気の流れが詰まりやすくなります。また、この「肝」「胆」はストレスにも大きく関係する流れです。
パソコンやスマホなど、私たちの日常では目を使うことが増えています。そして最近では、コロナ禍の影響で生活も様変わりして、ストレスを感じることも増えているのではないでしょうか。このように春は、「肝」や「胆」の流れが悪くなりやすいことが重なる時期です。そのため、目を使いすぎた時はそのまま放置せずキチンとケアをすることが大切かと思います。
マッサージやストレッチで目をいやす
一番シンプルな対処法は目を休めること。疲れたなと思ったら、ただ目を閉じて何も考えないという時間をつくってみることが大切です。本を読んだりして、テレビやスマホなどを見がちなふだんの時間を一度手放してみることも、目をいやすためのポイントになります。
さらにストレッチやマッサージも効果的です。
髪の生え際から頭皮を動かすようにマッサージをしてみたり、目に近い耳の上側をほぐしてみてください。思ったよりも固まっていたり、ゴリゴリしたりしているかもしれません。
このあたりには春に関係する気の流れの通り道があるので、しっかりとほぐしてあげましょう。また、頭をほぐす時間がないときは、体側部を引っ張るように伸びをするだけでもよいと思います。
中医学的に目によい食べものとは?
目によいといわれるブルーべリーは、薬膳でも目の疲れやかすんだりするような眼精疲労に効く食べものとされています。中医学では、このように目によいことを「明目」(めいもく)と呼んでいます。
このほか、野菜の春菊や、アワビやあん肝、牛豚鶏のレバーも明目の効能があるので、目に疲れを感じたときにおススメです。
日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、菊花(きっか)も同じような効能があります。菊花茶などを飲んでみるのはいかがでしょうか?
自分にあわせて取り入れやすいところから始めて、ぜひ目をいやす方法を見つけてみてくださいね。