ホリスティック・ウェルネス・アドバイザー、星宏美さんのコラムです。今回は、腸を健康な状態にするからだとの向き合い方について、美姿勢の作り方をご紹介です。腸活のひとつとして、ぜひ取りいれてみてはいかがですか?
美姿勢を意識して、腸の健康を保つ
最近の生活はついつい姿勢が悪くなりがちです。
パソコンを使っていて背中が丸くなっていたり、スマホをずっと見ていて首が不自然な状態になったり、また、背もたれのある椅子に寄りかかっているだけで姿勢の悪い状態を作り出してしまっていることがあります。
姿勢の悪さと腸とはあまり関係を感じることがないかもしれませんが、機能解剖学や解剖学的にみても「臓器が正しい場所に収まらない」ということが起こったり、筋肉のスイッチが入りにくい状態になったりします。
その結果、自分でも知らないうちに体の中の不調にも繋がりやすくなると言えます。
今、ものすごく背中を丸めた状態を作ってみてください。そのことで自分のお腹側がどうなっているのかを観察してみてください。おなか側が縮んで苦しく、力が入れにくい状態になっていないでしょうか? このような悪い姿勢が日ごろ積み重なることで、体の内側にも影響が及んでくるのです。
私の母は、70代後半から背中がものすごく丸くなってしまい、高齢ということもあり元に戻らない状態になってしまいました。年を重ねてからのことを考えると、今から姿勢に気を配ることはとても大切です。
日頃からよい姿勢を保つと、姿が美しいだけではなく、体の中の筋肉の本来持つべき機能が発揮され、そのことによって内臓も正しい位置に置かれます。
私たちのおなかには、腸があります。腸はホースのようにとても長い内臓。その流れをよくするためにも美姿勢で腸を刺激してみましょう。
美姿勢の作り方
私がおすすめする美姿勢の作り方をご紹介します。腸を健康にするためにも、ぜひ試してくださいね。
1.座骨の真上に座る
私たちのお尻には大きな骨が2つあります。(触ってみると感じることができると思います) この骨を座骨(ざこつ)と言います。その名の通り、座る骨!
人によっては骨の前側に座っていたり、後ろ側に座っていたり、癖がある場合があります。美姿勢を作るためにまず、この座る骨の真上に座るように意識してみてください。
お尻のしっぽの骨(尾骨)を真下に向けるように座ると、わかりやすいかもしれません。座骨の真上に座るとおなかに力が入って、背骨がスッと伸びる感じがしてくるはずです。
2.胸を開いて、肩回りの力を抜く
座骨の真上に座ったのを維持したまま、鎖骨を左右に延ばすイメージで、肩先を背中の方に少し引いてみましょう。胸が開く感じがしてくると思います。
首や肩回りが緊張している人は、首を長く伸ばしてみてください。耳と肩を離したり、首の付け根を背中の方に下ろすと首が伸びる感じが分かると思います。
3.頭のてっぺんを上へ
自分の頭のてっぺんを天井に近づけようとしてみてください。
この時あごが一緒に上がってしまう人は、あごは鎖骨の方に引きながら行ってみてください。
movie-椅子に腰かけたとき
movie-床に腰かけたとき
どうでしょう。いつもよりも背骨がスッと伸びて座れる状態になっていることに気づきませんか?
いつもの座り方と比べてみて、おなかを使っている感じや、体の前側が引きあがった感じがわかると思います。
最初のうちはこの座り姿勢を維持するだけでも辛く感じるかもしれません。けれども、座っている時の姿勢を美しく保つだけでも、内蔵の圧迫が少なくなり、おなか周りにある腸も動きやすい状態になります。
この姿勢を意識できるようになると、姿勢が悪くなった時に自分で違和感を感じ、自然に美姿勢を保とうと変わっていきます。
日頃から美しく座ることを大切にして、自分のからだの中を健康にしていきましょう。